パナソニックのドラム式洗濯乾燥機で人気のNA-LX129Bと、CubleシリーズのNA-VG2700。
違いはいくつかありますが、大きな違いが乾燥方式です。
NA-LX129Bはヒートポンプ式。NA-VG2700はヒーター式(排気タイプ)です。
昨今、燃料費の高騰で電気代の注目度がとても高いです。
そこで当記事ではNA-LX129BとNA-VG2700の乾燥方式の比較を行います。
そして、乾燥方式の違いから生じる電気代も解説します。
とくに以下の内容にフォーカスして解説していきます。
- ヒートポンプ式とヒーター式(排気タイプ)はどんなことが違うの?
- ヒートポンプ式は省エネって聞くけど、電気代どれくらい違うのか?
それでは早速解説していきます。
Cubleシリーズは乾燥方式がヒーター式。ヒートポンプ式非対応である
Cubleシリーズは2機種(NA-VG2700とNA-VG770)あります。
どちらもヒートポンプ乾燥ではなく、低温風パワフル乾燥の「ヒーター乾燥」です。
ヒートポンプ式とヒーター式(排気タイプ)の差異を4つ整理します。
- ヒートポンプ式は大幅に省エネできる。電気代が安い。
- ヒートポンプ式は乾燥時間が早い。時短になる。
- ヒートポンプ式は機外に湿気が出ない。洗面所がジメジメすることがない。
- ヒートポンプ式は高機能・高性能であるため価格が高くなる。
それでは具体例に基づいて比較をしていきます。
ヒートポンプ式は大幅に省エネできる。電気代が安い。
型名 | NA-LX129B | NA-VG2700 |
---|---|---|
定格洗濯乾燥(標準) 消費電力量 | 890Wh | 1,980Wh |
定格洗濯乾燥(省エネ) 消費電力量 | 620Wh | なし |
消費電力(電動機/電熱装置) | 250W/1,000W | 250W/1,000W |
同じパナソニック製品のドラム式洗濯乾燥機NA-LX129Bと比較します。
NA-LX129Bは乾燥方式はヒートポンプ式です。
また、NA-VG2700の乾燥容量は5kgに対して、NA-LX129Bは6kgです。
容量が多いほどそれ分だけ消費電力量が必要になります。
それにも関わらず、標準でNA-LX129Bは890Wh、NA-VG2700は1,980Whです。
1回の洗濯~乾燥運転で倍以上の消費電力量が必要になります。
電気代にすると1回あたりNA-LX129Bは27.6円。NA-VG2700は61.38円。
月30日として毎日運転するとNA-LX129Bは828円。NA-VG2700は1841円です。
※電力料金目安単価31円/kWh(税込)[家電公取協調べ。2022年7月改定]
ヒートポンプ式は乾燥時間が早い
型名 | NA-LX129B | NA-VG2700 |
---|---|---|
定格洗濯乾燥(標準) 目安時間 | 98分 | 195分 |
定格洗濯乾燥(省エネ) 目安時間 | 165分 | なし |
次に運転時間です。
こちらも定格容量がNA-LX129Bは6kg、NA-VG2700は5kgにも関わらず100分の差です。
乾燥効率の違いからこれだけ差が出ています。
NA-LX129Bは乾燥設定で標準とは別に省エネも選択できます。
比較するとNA-LX129Bが165分に対して、NA-VG2700が195分の30分差です。
だいぶ縮まります。しかしながら、消費電力量は620Whに対して1,980Whで3倍です。
ヒーター式が、、、というよりもヒートポンプ式の性能が素晴らしい。
ヒートポンプ式は湿気を排気しない。洗面所がジメジメしない。
ヒーター式(排気タイプ)だと機外に乾燥中に発生した湿気を出します。
洗面所がジメジメするので換気が必要になります。
もしも、洗面所が小さく窓などがない換気がしにくい場所に洗濯機を設置するばあいは注意です。
一方、ヒートポンプ式であればヒートポンプの作用で湿気を含んだ空気を除湿し、水として機外に排出されます。換気は不要です。
ヒーター式(排気タイプ)は夏場は暑さと湿気にやられます!
ヒートポンプ式は高機能・高性能なので価格が高くなる
ヒーター式に対してヒートポンプ式が優れているのは確実です。
だからといってメリットばかりではありません。そのぶん価格がアップします。
ヒートポンプ式はパナソニック以外にも東芝、シャープ、AQUAのドラム式洗濯乾燥機に搭載されています。
ただし、ヒートポンプ式はすべてのメーカーにおいてハイエンドモデルの洗濯機にしか搭載されていません。
ドラム式洗濯乾燥機はハイエンドモデルはヒートポンプ式。ロウエンドモデルはヒーター式が一般的になっています。
日立だけは唯一ヒーター式(水冷・除湿タイプ)で製品が統一されています。
洗濯機メーカー別乾燥方式一覧と消費電力量
メーカー | パナソニック | 日立 | 東芝 | シャープ | AQUA |
---|---|---|---|---|---|
型名 | NA-LX129B | BD-STX120H | TW-127XP2 | ES-X11A | AQW-DX12N |
製品 | |||||
乾燥方式 | ヒートポンプ式 | ヒーター式 (水冷除湿) | ヒートポンプ式 | ヒートポンプ式 +サポートヒータ | ヒートポンプ式 +サポートヒータ |
消費電力量 (標準) | 890Wh | 1,570Wh | 1,330Wh | 600Wh | 1,130Wh |
消費電力量 (省エネ) | 620Wh | なし | 730Wh | なし | なし |
消費電力 (電熱装置) | 1,000W | 1,250W | 1,190W | 910W | 550W |
乾燥容量 | 6kg | 6kg | 7kg | 6kg | 6kg |
サイズ | 幅639mm 奥行722mm 高さ1,060mm | 幅630mm 奥行716mm 高さ1,065mm | 幅645mm 奥行720mm 高さ1,060mm | 幅640mm 奥行739mm 高さ1,115mm | 幅595mm 奥行685mm 高さ943mm |
電気代 (標準運転1回) | 27.6円 | 48.7円 | 41.2円 | 18.6円 | 35.0円 |
※電力料金目安単価31円/kWh(税込)[家電公取協調べ。2022年7月改定]
日立を除いて、各メーカーはヒートポンプ式を搭載しています。
シャープとAQUAはヒートポンプ式に加えてサポートヒーターを搭載しています。
ヒートポンプ式は約60℃の低温乾燥ですので、ヒーターの力でサポートして風温度を上げ、乾燥仕上がりをふんわり仕上げます。
パナソニック、東芝は乾燥設定で標準と、省エネを分けています。標準がデフォルトで設定される乾燥設定です。
省エネ設定だとさらに消費電力量が下がります。その分、運転時間も伸びています。
シャープの消費電力量(標準)の600Wh、パナソニックの消費電力量(省エネ)の620Whが最小値です。
東芝のみ乾燥容量が7kgです。
別メーカーの製品同士で比較してもヒーター式である日立のBD-STX120Hが最も消費電力量が高く、電気代が高いです。
ヒートポンプ式はやっぱり省エネです。
縦型洗濯乾燥機にはヒートポンプ式はない
パナソニック公式Web 乾燥機能の違い
ドラム式洗濯乾燥機はヒートポンプ式とヒーター式があるのはわかりました。
ところで、縦型洗濯乾燥機にも同様に乾燥方式が2つあるのか気になりませんか?
現時点ではありません。また、今後もないでしょう。
ヒートポンプユニット自体が大型ですし、縦型洗濯乾燥機に搭載となると大型になり現実的ではありません。
ヒーター式(水冷除湿タイプ)とヒーター式(排気タイプ)が主流です。
まとめ
パナソニック製品のNA-LX129BとNA-VG2700を比較しました。
とりわけ、乾燥方式の違いと電気代の差を解説いたしました。
それではまとめです。
- ヒートポンプ式は省エネ性能に優れている。電気代が倍以上違う。
- ヒートポンプ式は乾燥効率がよいので運転時間が短い。60分以上差がでることも。
- ヒートポンプ式は湿気を排気しないので洗面所がジメジメすることがない。
- ヒートポンプ式は価格が高い。ハイエンドモデル機種にしか搭載されていない。
- ロウエンドモデル機種は基本的に乾燥方式はヒーター式。
- Cubleシリーズはヒーター式(排気タイプ)のみ。
- 日立を除いてハイエンドモデルはヒートポンプ式。日立のみヒーター式(水冷除湿タイプ)。
- ハイエンドモデルの比較でもヒーター式である日立洗濯機が定格消費電力量が最も高い。
- 縦型の洗濯乾燥機にヒートポンプ式はなし。今後もなし見込み。
ヒートポンプ式とヒーター式のメリット・デメリットを把握した上で製品を選びたいですね!
以上です。では。
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